「今日はどの絵本を読もう」——保育の現場で、毎日そう悩む保育士さんは多いのではないでしょうか。私自身、保育士・幼稚園教諭として20年以上、その悩みと向き合ってきました。絵本専門士になった今、当時の自分に伝えたい「選び方のポイント」を5つにまとめてみます。
① 年齢・発達段階に合わせて選ぶ
0〜1歳児には、繰り返しの言葉やリズム、ページ数の少ないシンプルな絵本が向いています。2〜3歳になると、生活習慣や身近な出来事をテーマにした絵本に興味を示す子が増えてきます。4〜5歳では、少し長めの物語や、想像力を広げてくれる絵本にも挑戦してみましょう。
② その日の子どもたちの様子を「読む」
同じ年齢でも、その日の子どもたちの状態によって合う絵本は変わります。落ち着かない日は静かで穏やかな絵本、逆に集中力が続かない日はテンポの良い、動きのある絵本が効果的です。「今日の子どもたち」を見てから絵本を選ぶ習慣をつけると、読み聞かせの時間がぐっとスムーズになります。
③ くり返しのある絵本を味方にする
「くり返し」のあるフレーズや展開は、特に乳幼児の心をつかみます。次に何が起こるか予測できる安心感があり、子どもたち自身が声に出して参加したくなるのも大きな魅力です。迷ったときは、くり返しのある絵本を選んでおくと失敗が少ないです。
④ 絵の情報量を年齢に合わせる
低年齢児には、一目で内容がわかるシンプルな絵の絵本が向いています。一方、年長児になると、細部まで描き込まれた絵をじっくり眺めることも豊かな体験になります。同じテーマでも、絵の情報量で「対象年齢」が変わることを意識してみてください。
⑤ 保育のねらいと絵本をつなげる
季節の行事や、食育・友達関係など、その時期の保育のねらいに合わせて絵本を選ぶと、子どもたちの理解や興味がぐっと深まります。「なんとなく良さそうな絵本」ではなく、「今、この子たちに届けたい絵本」という視点を持つことが、選書の質を大きく左右します。
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